能登半島地震の復興支援に携わって③ 未来へ ~今後の自然災害に備えて~

こんにちは。広報担当です。

前回の投稿から約1ヶ月が経過してしまいました。

関係部署へ確認を取りながら慎重に進めておりますので、時間が空いたことお許し下さい。

それでは内容の方に移りたいと思います。

能登半島地震の復興支援に携わって③ 未来へ ~今後の自然災害に備えて~

坂井事務所は静岡県浜松市にあります。約半年前の昨年8月、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発令され、大地震がジワジワと身近なものとなりました。

能登半島地震の復興支援に携わって②で書かせて頂いた内容は、災害時に被災された方々にとって必須な「罹災証明書」のために必要な「住家被害認定調査」を行うため、不動産鑑定士として被災地へ行かせて頂いた記録になります。

坂井は土地家屋調査士でもありますので図面を書き起こす場面ではより活躍してくれたのではないかと思います。

※住宅被害認定調査は建築士・土地家屋調査士も行っております。特にマンパワーある建築士の方々は最前線でより多くの案件を請け負って活躍してくださったと思います。

今回の復興支援は日本不動産鑑定士協会連合会の要請で行きました。

今後も災害が起こった時は、不動産鑑定士として連合会の体勢の元、支援に動いていくと思いますので、最後の章ではまず、連合会の体制を紹介したいと思います。

記事最後のエピローグで、小さなサプライズ(?)がありますので、区切りながらでも最後まで読んで頂けると嬉しいです。

まず、今回の能登半島地震の復興支援を機に、不動産鑑定士協会連合会は内閣府と連携協定を締結し、国との連携が正式な形になりました。

今回の復興支援で不動産鑑定士協会連合会会員1人1人の熱意が集まって、大きなことを成し遂げたことが伝わってきます。

~国と日本不動産鑑定士協会連合会の連携協力~

令和6年12月26日、不動産鑑定士協会連合会は、内閣府特命担当大臣との間で、

「住家被害認定調査に係る自治体支援のための連携協定」を締結しました。
>>>詳しくはこちら

https://www.cao.go.jp/minister/2411_m_sakai/photo/2024_003.html

(内閣府ホームページ)

以下、連合会ホームページの引用になりますが、日本不動産鑑定士協会連合会及び各都道府県不動産鑑定士協会では、不動産鑑定士の社会的使命として、罹災証明書の交付に不可欠な住家被害認定調査に関する様々な支援活動を進めています。

https://www.fudousan-kanteishi.or.jp/info/news/saigaishienntaisaku_jjititai

<その他、今回の投稿でご興味あり詳しく知りたい方のための引用参照リンク>

「住家被害認定調査」について→災害に係る住家の被害認定 : 防災情報のページ – 内閣府

「住家被害認定調査の詳細」について→運用指針 全編

「日本不動産鑑定士協会連合会」について→日本不動産鑑定士協会連合会

「日本不動産鑑定士協会連合会が関わる災害支援」について→災害に係る住家の被害認定 : 防災情報のページ – 内閣府

以上。

ここから先は、冒頭に書いた小さなサプライズになります。

なんと、締めのエピローグは坂井が直筆で書きます!

控えめでクールな坂井です。みんなが読んでいない可能性ある、こんな最後に記すなんて・・・

締めのエピローグは、坂井が不動産鑑定士・土地家屋調査士、双方の視点で記されております。

※先にも述べましたが、倒壊家屋の認定調査は、建築士・土地家屋調査士も行っております。

現在、静岡県内でこのダブルライセンスを持っているのは広報の知る限りでは2人だけなので、

希少価値はあると思います。

以下、坂井の直筆になります。

「昨年1月に能登半島にて大地震が起きましたが、私は6~8月に計3回ほど能登半島の珠洲市や輪島市に赴き、災害復興支援活動(住家被害認定調査)をして参りました。

能登半島の現地では倒壊したままの建物や寸断され通行止めとなっている道路が多く見られ、未だ十分に復興が進んでいるとは言えないと感じました。

さらに8月、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)がだされ、急に大地震が身近なものとなりました。こうした自然災害が起こった場合、自分が災害からの復興に向けてどのように関与していけるのかを考えてみました。

自然災害が起こった場合、まずは被害状況の把握をすると思います。

罹災証明書の発行のための住家被害認定調査をはじめ、登記関係では被災した建物の滅失調査などで支援できると思います。また、ドローンなどを使った測量技術を習得すれば、現況を把握し被害状況の確認や物資の輸送などもできると思います。

次いで復興の段階にくると、様々な公共事業・災害復旧事業も始まります。ここで、災害で土地が大きくずれてしまい分からなくなった土地境界が問題となる場面があると思います。公共基準点が使えなくなることもあると思います。こうした場合に実務的に難しいと思いますが境界の復元や地図の修正作業などで支援できると思います。

また、正確な地図が備え付けられている事により、より迅速な復旧・復興作業が出来ると思いますので、地図作成事業は意義のある活動だと感じています。

他にも土地建物の専門家として被災者の方の相談に対応することなど、支援できることはあると思います。

普段生活してますと、自然災害への備えがおろそかになりがちですが、少しでも復興の助けとなるよう、実務を通じて勉強していきたいと思います。」

坂井らしい真面目でシャープな文章です。

補足として、彼はお酒が入りますと

「南海トラフ地震が起こったら、率先して先頭に立って活躍する!」

と、情熱的に意気込みます(*^^*)

何より被災地の進まぬ悲惨な状況を見て心震わせながら、認定調査では少しでも被災された方々の意向を汲み取れないか、悩み葛藤していました。 

大変な状況下で被災地の方々が作った横断幕 “負けるな珠洲市“ に自分自身も励まされながら勤めました。

そんな隠れ情熱家の坂井ですので、いざという時は活躍してくれるはずです。

その時が来たら、“控えめでクールな坂井” から 

“積極的でリーダーシップな坂井” に変身して、

今回の経験を活かしてくれるに違いありません。

そしてやっぱり、プロローグでも書きましたが

“能登半島の人々のことは忘れない”

この思いを胸に、

被災地の人々から学ばせて頂いたことは、未来に必ず活かしていきたいと思います。

以上、長くなりましたが、能登半島地震の復興支援に携わって③のエピローグとさせて頂きたいと思います。

長文にも関わらず読んで下さりありがとうございました。

また、今回、携わってくださった関係者の方々にも感謝申し上げます。

小さな事務所ですが、日々精進して参りますので

今後とも宜しくお願い申し上げます。

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